車屋寅次郎ものがたり
夏の風物詩
2009.08.21
社長ブログ
場所は松任 中部自動車学校前
これは近くの酪農家が休耕田を利用して 牧草を栽培し、それを半分乾燥させバウムクーヘン状に丸め、巨大サランラップみたいなんで梱包して密閉したもの。
最近ではここや、河北潟では季節の風物詩になっています。
もちろん全て機械化。 密閉された牧草は残った水分と嫌気性乳酸発酵で栄養価が高まり 消化もよくなり 嗜好性がよく牛も喜んで食べてくれ、いいことずくめ。(⌒〜⌒)
名前はサイレージと呼ばれ、まあ牛の漬け物ですね。
昔は牛舎に隣接している高い塔みたいなサイロに上から機械で粉砕して入れ、かなり苦労してこれを作ってましたが、ラッピングマシーンとゆう巨大サランラップみたいなんで巻き上げる機械の開発により、今まで手作業で行われていたサイレージ作業に革命をもたらしました。
開発されたのが今から20年前くらい
しかしこの革命的機械をその五年も前くらいに発案した人がいました。
私の出身大学は東京農業大学、畜産学科。
卒論のテーマは『サイレージの良質発酵について』
その卒論の中間発表の時に、当時の富士農場の農場長が「寅若くん、そのロールされたサイレージをビニールでくるんで、現地で発酵させる機械とかないかね。」と質問されました。
当時の私はと言うと、毎日明けても暮れてもサックスばかり吹き、学業なんかそっちのけ…
正直、超面倒くさかったので「そんなん無理っしょ(^_^;)」と、つれない返事。 農場長は「荷物を梱包する機械みたいなん使えば…」と言われてましたが、まるでやる気がない私にあきらめたかそれっきりでした。
それから五年…。
農業の最前線に出ていた私の前に現れた、アメリカ製のラッピングマシーン!
ロールベールされたバウムクーヘン状の巨大なサイレージを見事に回転させながらサランラップみたいなビニールで巻き上げ密閉していきます…
やられた… (>_<)
それから日本の酪農に革命をもたらしたラッピングマシーンは、全世界に普及していきました。
あれから20年になりますが、今でもこれ以上の方法はありません。
あの時 農場長の話に耳を貸し真剣に考えていれば、このマシーンの特許は私たちに… 少なくとも日本企業にあったのかもしれません。
まあこの夏の風物詩は、私にとっては苦い思い出でもあるんです…
まあ昔話ですがね
この記事へのコメント
昨日みたら もっと増えてたよ~~