車屋寅次郎ものがたり

火事その後

2010.05.16

社長ブログ

 

火事が起こった後どうなるか…
についてお話ししましょう。

今回は建物が全て焼け落ちてしまうほど全焼で、壁が一面だけ残ってはいましたが火のまわりが早く、建物全体が火柱になるくらいの業火でした。
そして倉が隣接していましたが、あまりの高温だったのか扉から倉の中まで火が入り、天井までもが10cmくらいの土で出来ている倉の中の消火は難航しました。 天井の一部と通気窓を破り放水しましたが、完全鎮火するまで3時間はかかりました。

そして消火したとは言え木材やふとんなどに一旦火が入ると、一度消えたと思っていてもまた出火したりします。

地元消防団の私達で出火から6時間、地区自衛消防隊は翌日11時まで不眠不休の消火作業で現場にいましたから、のべ20時間ぐらいいることになります。

区としても食事などの炊き出しはもちろん、近隣地区などからの『近火見舞』のお酒の受付などで公民館は夜中、翌日も大忙し。

出火の家は悲しみに浸る時間もなく、後片付け、現場検証、…でへとへとになります。

そして今回は寝る所も、風呂も、礼服やお金さえままならないのに、葬式をあげねばなりません。 焼出されたご家族の負担と今後の生活を考えると、声もでません。

そしてお見舞いの大量のお酒のお返しに、何故か『砂糖』を持ってお礼に回ります。どんな意味があるかは不明ですが…

そしてボヤはあったものの、20年近く『無火災』となっていた川北町の記録も途切れてしまいました。しかも住宅火災で焼死者が出るのは25年ぶりくらいなことらしいですね。

そして今回痛感したのは、一級河川の横にあり農業用水などもあり水が豊富で水利などに問題がないと思われていた川北ですが、いざ全焼規模の火災になると全く足りず、たまたま機転を利かせて町中の川をせき止めて水利を作ってくれた住民がいてくれたから助かりました。

不幸な出来事でしたが、近隣地区や川北町で今後防火対策、水利の工夫、自衛消防隊の意識向上につながることでしょう。

見た人、経験した人しか分かりませんが、火事は本当に恐ろしいものです…

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