車屋寅次郎ものがたり
競り市
2010.01.8
社長ブログ
今日は毎週来ているUSS北陸オートオークション場を紹介します。
場所は高速道路からもすぐ見える本当に片山津インターすぐ横。
オークションは毎週金曜日に行われ、一度に出品される台数は約600〜1000台 ポンコツや不動車から500万を越える未使用車まで様々なもんが出品されていて、およそ半分が落札され買われて行きます。
中には1000万円越えるスーパーカーなんてのもあります (^_^;)
オークションと言うと『ヤフオク』を思い出す人もいると思いますが少し違っていて、基本的に『競り市』と同じスタイル。 一番高い価格をつけた会員が競り落とすので、魚や家畜の競り市と同じですね。
ただし一台にかかる時間は平均で10秒 早いものでは3秒くらいしかかかりません。 まさに瞬殺(@_@) ボケッとしてると、すぐ3万円くらい損します。
そして中古車は生き物。
相場は季節、モデルチェンジ時期、新車の売れ行き、需要と供給のバランスなんかで乱高下し、当然モノの良し悪しも金額に多大な影響を与えます。
ヤニヤニで臭くて乗れない(>_<)
外装ボコボコ
ATミッション滑ってる…なんてのは日常茶飯事
さて、ではこの『生き馬の目を抜く』と言われるこの厳しい、また騙し騙されるこのオークションでどうやって良質車を買い付けるか…
これは私が車屋になってからの永遠の宿題なんですが、結論から言うと簡単で、『人の三倍動け』なんです。
現在主な会員バイヤーさんはどんなことして買っているかと言うと、コンピュータや情報全盛時代なんで、前日に下見をパソコンで行いリストアップと相場チェック。そして当日少し早めに来てサラサラと現車確認。 そして競り市に参加。
当然相場通りに落札して、相場通りに店頭に車が並ぶ… 適当な下見な為、中には騙されて『ハズレ』な車を引くことも多々あります。
まあ言っちゃ悪いですが、一番怠けているのは中古車ディーラーの担当者、大手中古車系列店担当者ですかね。 各会社によって差はありますが、当日ギリギリにオークションに来て、冷暖房が効いた会場で汗もかかずに下見もせずポコポコ落札(・_・;) それか居眠り、漫画読んでる…などなど まあ新車が売れずに中古車担当者に回されることも多々あるそうなんで、人材もよくないんでしょうが、ハッキリ言って給料泥棒。会社に多大な損害を与えてるでしょう、残念ながら…
じゃどうすれば良質在庫を確保できるか…? 評価点が高い物は誰でもほしいので、高いのは当たり前。 売れ筋ワゴンで距離も少なく車検も長く、色も黒白 こんなもんマトモに競り落としてたら、在庫はいいが高くて売れない車ばかりになっちゃいます。
昔はそんな車を求めて、名古屋や岐阜のオークションにも毎週の様に行きましたが、いかんせん時間がかかりすぎるのと下見がうまくできないんでやめました(@_@)
最近では『近場の県内オークションでマメに拾っていこう』と言った方針に転換
前日に1時半以上かけて、約600台以上の車両を全て見てお好み車種は下までもぐってチェック。雨が降ろうが炎天下だろうが絶対やります 。
そして会社に帰りその車種の平均相場や、前回競り市の履歴やなんかで落札限界を予想。
同じ車種が大量に出ている
評価は低いが、 キレイに直してあり全く大丈夫
何回も流れて値がつきずらく、そろそろ投げにかかっている…なんて車はチャンスです。
そして競り市。
会場で下見したお好み車台数のうち、落札できるのは20台やって1台 くらいかな。 つまり現在会社にある在庫が35台くらいなんで、そろえるまでに700台くらい下見して競り市に参加した計算になります。
会社前に置いてある車たちは、私の汗と涙の結晶でもあるんですよ
そしてこの方法をやっているのは、片山津でも多分10人強くらい。 てゆうか、真夏や真冬で前日下見で会う人間がいつも同じだから分かります。 『あーあの会社のオッチャン、いつも頑張ってんなー』とか少し親近感沸きますね(^_^;)
夏だとお互い、麦わら帽子に首タオル姿だったりして笑えます。
あとこの円高と年末年始で少ないですが外国人バイヤーも多く、イスラム教の人々も多いので、なんとオークション場の中には『礼拝堂』があります。(・_・;)
そして私も大好きな『パキスタンフード』が昼食メニューに用意されていて、宗教上の肉類の問題に対応しています。
さて、最近の一番の問題点ですが、新車が売れないんで、中古車の量が足りません(-.-;)
特に30万円50万円 あたりで買える、手頃な良質車が少なくなっています。
狙ってる方は、2月3月の需要期になる前に勝負かけたほうがいいでしょう。
長くなり申し訳ありませんでした (^_^;)