車屋寅次郎ものがたり
茄子のはさみ揚げ
2009.08.31
社長ブログ今日は、お客さんのおばあちゃんのお通夜に行ってきました。
享年97歳 大往生です
うちのばあちゃんが生きていたらこれくらいの年齢ですかね。 大正生まれ。もう時代がふたつも前です。
何故こんなことを思い出したかと言うと、今夜の我が家の献立は『茄子のはさみ揚げ』、ばあちゃんの得意料理だからです。 さっきつまみ食いしてきました(^_^;)
当時まだ私が小中学生だった頃、魚は美川から魚屋さんが自転車で売りに来るものだけ。
肉らしきものは近所に一カ所しかない雑貨屋さんにある、小さな冷蔵庫に細切れの牛肉があるかないか…。
食卓に上がる大半は魚肉ソーセージ系で、しかも高かったので高級品でした。
我が家は酪農を営んでいたことで、晩飯を作るのは365日、100%ばあちゃんでした。 そんな年寄りに声をかけたり、『このオカズうまい!』なんて言う様なできた子供じゃなかった私は、ほとんど毎日無言でガツガツと食べていました。
そんな肉がない中で苦心してばあちゃんが考えたのが『茄子のはさみ揚げ』。
はさんであるのは魚肉ハンバーグのソーセージタイプ。商品名『丸大ハンバーグ』 揚げた茄子と味が濃いハンバーグの味がよく合い、珍しく 『ばあちゃん、これウマイな』 と口から出てしまいました。
よほどその言葉が嬉しかったのか、なんとそれから三日間に一度くらいの割合で食卓に登場! 茄子が採れなくなるまで続きました
でもあまり非難するのも悪かったので、黙って食べ続けてたっけ… (^_^;)
それから毎年、夏になるとよく作ってくれました。
『うちの雄一は、何よりこれが好き』と思ってたでしょうね…
そのばあちゃんも自分が社会人になってから寝たきりになり、四年半くらい介護されて他界しました。
毎年夏になり、このメニューが食卓に上がるとばあちゃんの話になりますね。 まあそれが供養のひとつなんじゃないかな…と毎年感じてます。