車屋寅次郎ものがたり
虫送り
2009.07.23
社長ブログ
最近毎晩頑張って練習しているのが、旧松任、川北町周辺で伝統的に受け継がれている『虫送り太鼓』
写真の通り太鼓は木をくり抜いた通常の太鼓でなく、大きな桶(おけ)胴の上下に牛皮を張り、麻縄で縛り上げたもの。
軽く、修理もきき、大きな音が出る。これも先人の知恵なんだろうね。
バチは柳、南天、竹など、これも地元で取れる素材から各自が作ってくるのだが、私の場合は音の質から乾いた音色を出す柳が好きだ。
この太鼓を左右二人で叩き、右の細かいシンコペーションの基本的パートをたたく『こばえ』と、左で目立つメロディーをたたく『おおばえ』に分かれる。
和太鼓独特な変拍子ではあるが単純なほうで、 ひたすら交代しながら同じリズムをたたくのだが、これがまたなかなかいい! 夏のこの暑い時期に汗だくになりながら、腕が上がらなくなるまでたたくのだから、まずビールがうまい! こいつが音楽であるのかスポーツであるのかはよく分からないが、アフリカ部族の太鼓とあまり差がないと思う。(笑)
由来であるが、これがまた面白い。
かなり古い歴史があり、いい伝えによると殺虫剤など昔はないので、稲の害虫を手取川上流の鶴来あたりから太鼓と『たいまつ』で徐々に下流の美川まで追い払っていたと言い伝えが残っている。
本当にやっていたかどうかは謎であるが、現在でも各々村人が空き缶などでたいまつを作り、太鼓といっしょに田んぼを練り歩く『虫送り』の行事は続いている。
そしてその虫送りを題材にスタートしたのが、花火が有名な川北町一番のイベント『手取りの火祭り』 花火の数は日本海側では長岡に続き第二位。 毎年恐ろしい数のお客さんと、恐ろしい数の花火が打ち上げられます。 そして巨大なたいまつと町民総出の太鼓、たいまつの演出で会場はかなり幻想的です。
今年は8月1日 土曜日 私も多分、半裸で太鼓叩き続けていますf^_^;