車屋寅次郎ものがたり

美川 おかえり祭り

2009.05.17

社長ブログ

    

今日は美川のお客さんで、いつも良くしていただいている『中田接骨院』さんからご招待いただき、お帰り祭り に行ってきました。
と言っても縁日にではなく、おかえり筋にあたる中田家さんの自宅で開かれる、10年に一度の宴にご招待いただき、およばれしてきました。
おかえり祭りを簡単に説明しますと、北前船で栄えた美川町の鬼門を祭る藤村神社のお祭りで、現在本宮がある場所から表鬼門のある高浜御所に御神体が移動し、翌日深夜おかえりするお祭りである。
一説によると、神様が恋人のいる場所に一年に一度会いに行く…なんてロマンチックな解釈もあります(⌒〜⌒)。

特徴は紋付き袴にハチマキ姿の青年団衆が演奏するラッパ隊で約20人以上います。
若者の無気力さが嘆かれる中なのに、昔ながらのしきたりや上下関係もしっかり受け継がれてなかなか見ていて気持ちがいい団体である。

さて、正直な〜んにも知らずにご招待いただき、予備知識もあまりないまま行きましたが、びっくりしました。(゜∇゜)
特徴を言いますと下記の通り

■まず、2日間招待 するお客さんはなんと100〜200名( ̄○ ̄;)

■立派なお料理で、いさざの踊り食い、職人を呼んでの打ちたてそば(これが美味い!)などなど…料理自体も料亭の職人さんを雇い入れ、親戚知人にも協力して、たいそうなもてなし。 しかも接骨院スペースが全て調理場と化していました(笑)
■紋付き袴姿の家長と着物の家族の方。振り袖姿の娘さん多数がお酌してくれる!(≧∇≦) (個人的にポイント高い!!)

■宴会途中にラッパ隊が登場して演奏してくれる ちなみに使用してるラッパは軍隊ラッパに近く、ピストンがないトランペットみたいなもの。 こいつは実はかなり難しく、口だけで音を出し分けるので難易度は高い だが若い衆は私が聞いている間、誰一人ミストーンをしなかった。かなり練習してますね(T_T)
■その他各家にもよりますが、踊りや出し物、色々な指向を凝らしてお客さんを楽しませてくれます。

ちなみに招待客の知人、友人まで飛び込みで来ても嫌な顔ひとつせず御膳を出しタダ酒をふるう『無礼講』が原則となっており、お客さんによると「ウエルカムな催しなんで、いつ来ていつ帰ってもいいし、誰が来てもいいお祭り」なんだそうです。

不景気だのなんだの世知辛い世の中なんに、なんて腹の太い…(T_T) 美川人の気質が伺われます。
ちなみにこの『おかえり筋』になる何年も前から準備に入り、家の改装、飲食代の積み立て、人員や出し物を考える…などをしているそうです。

思えば日本のお祭りは昔からこんな形が多かったんではないでしょうか。 豊作
航海の安全
色々な祈願 などの為、信仰厚い人々が財や時間を使い他人や来客をもてなし、それにより人の和が広がる。
結婚式や初老などの節目の行事も年々簡素化されてきてる中、伝統を守ってきているのは大変なことだと思います。

色々な意見はあると思いますが、日本人の正しい姿だと思い見てました。

私はあまり飲めませんが、機会があればまた行きたいです。

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